ネーミング
「ブルーベリー」はワクシニア系の青い色の果実の普遍的な名前となっています。ブルーベリーという言葉は広い概念で使われています。アメリカではビルベリーのことをヨーロピアンブルーベリーとも言います。
■ビルベリーはVaccinium myrtillusが正式名称であり、ヨーロピアンブルーベリー、ハイデルベリー、セイヨウヒメスノキとも呼ばれます。
■ブルーベリーはワクシニア科の様々な植物の総称でアメリカンブルーベリーとも呼ばれます。
生育条件
ビルベリーは、中央ヨーロッパと北ヨーロッパが原産です。岩と丘陵地に自生しています。
ビルベリーは人工的に栽培することが困難であり市販のビルベリーの大半は手で摘み取ります。
これが、ビルベリーがブルーベリーよりも高価な理由です。
ブルーベリーは、北米が原産です。しかしいくつかの種はヨーロッパにも紹介され栽培されています。
ブルーベリーは栽培しやすいので、多くの地域で成長することができます。しかし大部分はアメリカとカナダ産です。
植物の特徴
ビルベリーとブルーベリーの茂みの大きな違いは、ぶどうのような房があるか、単体の果実かどうかと言う点です。ビルベリーは、個別の果実またはペアで実がなります。一方ブルーベリーは房で実がなります。
野生の青色の果実を見つけた場合は房があるかどうかでブルーベリーがビルベリーか区別できます。
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| ビルベリーの果実 |
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| ブルーベリーの果実 |
果実の特徴
一見で区別するのは難しいかもしれませんが、直接比較をすることができたときにブルーベリーとビルベリーを区別するのは簡単です。ビルベリーは通常のブルーベリーよりも小さく、かつ色が暗いのです。
切開したとき、ブルーベリー果肉は通常ライトグリーンであるのに対し、ビルベリーの果肉はが青に近い紫色です。
またブルーベリーは、ビルベリーよりも水分が多くジューシーです。
健康上の利点
ビルベリーとブルーベリーは、人間の健康にプラスの影響を持っていることは広く知られています。ブルーベリーは、抗酸化物質でありアントシアニンが多いことでも知られています。
しかし、野生のビルベリーは通常はるかに高いレベルで抗酸化成分やアントシアニンを含んでいます。
ブルーベリーの最大4倍になります。
日常的にブルーベリーやビルベリーを食べると、にきびを防いだり、お肌を健康に保つための良い方法です。
さらには静脈瘤のリスクを減らすことができます。
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野生の北欧産ビルベリー果実には100グラム中、目の健康に良い成分であるアントシアニンが約1400mg入っています。
抗酸化力の指標であるORAC値はアントシアニジン：1430±50 mg65000±4000μmolTE / 100gです。
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| フィンランド産のビルベリーには非常に多くのアントシアニンが含まれています |
ビルベリーの健康効果
フィンランド産ビルベリーの特徴
- 栽培されたブルーベリーよりも高いビタミンC含有量
- 栽培されたブルーベリーよりも高いビタミンE含有量
- アントシアニン含有量が非常に高く、栽培されたブルーベリーよりも数倍高い
野生のビルベリーのアントシアニンは、青と赤の色素として見えます。
一方ブルーベリーは白く、内部はやや粉状です。
ビルベリーの中身はジューシーな青紫です。アントシアニンはフラボノイドの一種であり、健康に有意義であることが科学的に証明されています。
フィンランドの研究者は、フィンランドの北部へ行けばゆくほど野生のビルベリーには、多くのアントシアニンが含まれていることを発見しました。
2007年にはベリーアントシアニンの潜在的健康効果が実験室ベースで明らかになりました。
- がん
- 老化および神経疾患
- 炎症
- 糖尿病
- 細菌感染症
- 線維嚢胞性疾患
等です。
これらの可能性については、さらなる研究が進行中です。
現状ではビルベリーの摂取が直接、ガン疾患の予防や治療に役立つ明確なエビデンスは存在しません。
しかし、毎日の大量のビルベリーの摂取が新しい脳細胞を作り出すのに役立つかどうかに関していくつかの科学的議論が行われています。
アントシアニンと新しい脳細胞の関連性はまだ証明されていませんが、フィンランドの栄養学者は、高齢者、特に早期のアルツハイマー症状を呈する人には多くのビルベリーを摂取することを推奨しています。
また、視力の改善など、様々な情報源によって言われている他の健康上の利点もありますが、いずれも臨床的証拠はありません。
しかし、ビルベリーは健康に有益であり、栽培されたブルーベリーに比べてはるかに高いビタミンと抗酸化物質の濃度を有することは明らかです。
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